あらすじ
ファブル(岡田准一)と呼ばれる殺し屋は、敵を6秒以内に殺すという都市伝説的な存在である。
ある日、ファブルは組織のボス(佐藤浩市)から
「一年間、誰も殺すな。普通に暮らせ。」
と命じられる。ファブルは佐藤アキラと偽名を名乗り、相棒のヨウコ(木村文乃)と共に大阪のとある町で兄妹として生活を始めるのだった。
ファブルは、町の小さなデザイン会社で時給800円のアルバイトとして働きだす。
そこで出会った社員のミサキ(山本美月)は苦労人でいい子だが、グラビアアイドルをしていた過去があった。裏の社会の人間に狙われたミサキはトラブルに巻き込まれ、監禁されてしまう。
ファブルは自分が世話になっているミサキを助けるために、敵地へ乗り込むのだった。
よかったところ
殺し屋として教育され、生きてきたファブルが、社会の普通を知るために手探りながらも周囲の人と関わっていく姿は、何とも微笑ましいです。
平和な町で普通に暮らしたいのに、裏の社会で起こるトラブルに、否応なしに巻き込まれていくファブル。しかしボスの命令に背かずに殺さずの誓いを守りながら戦う姿は、また一段とカッコイイ。そして圧倒的な強さでスカッとします。
印象的なシーンは、救出作戦のときの壁を登っていくところです。映画を観た時点では原作を知らなかったので、完全にアクション映画だと思いました。
これ、スタントの人がやってるのかな?えっ?忍者の末裔?今流行りのパルクールってやつ?かぁっこいい~!
と思い、ファブル演じる岡田くんがぐっと素敵に見えてきました。
アクションだけでなく、盗撮を見破ってこっそりミサキを守るところもいいんですけどね!
さらに、ネタバレになっちゃいますが、ミサキ救出後に正体を明かさないところもいい!!
ファブル演じる岡田准一がちょっとコミカルで影のあるいい男の演技するんですよ。本当の岡田くんもこんなかんじでちょっと面白い人なんだろうか。役にハマってるなぁ!としみじみ思いました。
岡田くんのすごいファンってわけではないのですが、彼を斜め下から見あげた構図(最後のトランクから見上げた一瞬のアングル)は思わず一時停止しちゃました。カッコイイ。
こんな人におすすめ
予告からは鍵泥棒のメゾット的なコメディタッチな作品かと思っていたのですが、意外とドロドロしています。
任侠もののエグい殺し方、血しぶきとかが大丈夫で、そういう世界の映画を見て「ああ、自分の世界は退屈だけど平和でよかった、よかった」と思える方や見終わったら後味悪くなくスッキリ!とかホッとしたい方におすすめの作品です。
原作のマンガも読んでみた
そうなると原作も気になったので、読んでみました。3巻まで無料で読めました。
映画の中ではスルーされていた部分を深く知ることができて、また面白かったです。
一方で口コミ欄の漫画の方が好きっていう人の気持ちもわかりました。マンガのファブルは岡田准一みたいなイケメンじゃないんですね。でも、とにかく強くて最強の男なわけで。そしてそこが魅力!!という・・・。映画では華や話題性がないとヒットしないので再現度は難しいところです。
映画では、ヨウコについての詳しい話はありませんでしたが、マンガでは火事で両親を失ってボスに引き取られたことや、ファブルの助手兼運転手であること、ボスの愛人ではないことなどを話しています。
また、ペットの鳥の名前がカシラだということも漫画を読んで初めて知りました。これは私が聞き逃していただけかもしれませんが、マンガで字にしてくれた方がわかりやすい部分もありました。より理解が深まる楽しさは、原作を読んでこそ得られるのかも。
他にもミサキが家のカギをなくしてしまった経緯も描かれていますので、映画を観て話を詳しく知りたくなった方は読んでみるともっと楽しめると思います。
現在は22巻(2019年11月)まで出ているので、2021年6月18日に公開される映画の内容がしっかり把握できてしまいますね。
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